窒息しそうな悪臭を放つ黄緑色のオリモノ、Iラインの激しいかゆみで性病感染を疑った女性の体験談

私は今年で31歳になる女性で、夫と2歳になる娘と3人で暮らしています。今日お話しするのは、私が初めて性病に感染したときの経緯です。

オリモノは女性の健康のバロメーター

新卒で現在の勤務先である医薬品卸会社に入社して、3年くらい経った頃でしょうか。当時交際していた彼氏との突然の別れ、仕事のストレスなどが原因で自暴自棄になっていた私は、会社の同僚、学生時代のゼミの先輩など複数の男性と関係を持っていました。今、振り返ってみると、元カレも含めてたいした男はいなかった(失礼!)ように思えますが…。

そんな日々が半年ほど続いた頃、Iラインとその周辺にかゆみを覚えるようになりました。最初は時々ムズムズした感じがする程度でしたが、それから1週間もしないうちに今度は"我慢できない"レベルの強烈なかゆみに襲われたのです。

外出時に下着に手を入れてポリポリと掻きむしるのはさすがにやめましたが、それほど強いかゆみでした。寝ているときも無意識に患部を掻いていたのか、しばらくするとIラインが広範囲にわたって赤くただれてヒリヒリしたり、汗をかいた時や排尿時にしみて痛みも感じるようになりました。

そして、一番驚いたのは、オリモノシートに黄緑色のシュワシュワと泡立ったようなオリモノが一杯出ていて、これがメチャクチャ臭いんですよ!!!! 人間とは不思議なもので、悪臭を嗅ぐともう一度嗅ぎたくなるのでしょうか? 思わず「クンクン…」と思い切り鼻を近づけてしまい、今度は「ウッ…!ゲホッ、ゲホッ…」とむせてしまうほどでした。

このオリモノのニオイを嗅いでフラッシュバックしたのが、海鮮料理や寿司屋などが並ぶ繁華街の生ゴミ置き場です。学生時代は通学の際に毎日のように通っていましたが、夏場は朝から気温が上がるため、魚介類の腐ったようなニオイがモワ〜ンと漂ってくるんですよ。ハンカチで口元を抑えながら、そそくさと足早に通り過ぎていたのですが、あの"魚の腐ったようなニオイ"という表現がかなり近いです。

「女の子の体からこんなものが出てくると知ったら、世の男性はセックス恐怖症になるんじゃなかろうか?」と思ったものです。友達とかのオリモノのニオイは嗅いだことはないのでよくわかりませんが、私は生理前になると酸っぱい感じのニオイがするオリモノが頻繁に出ていました。それとは比較にならない"異次元"のニオイでしたので、即座に"ヤバイ病気"をもらっちゃったかな、と悟りました。

婦人科の内診で感染をチェック

一番最初にしたことは、インターネットで女医さんのいる婦人科を探すこと。この症状で病院に行ったら、素人の私でもアソコを色々調べられることはわかりました。

お産は女性の正常な活動ですので、産科の男性医師に妊娠〜出産の状態を診てもらうことには何の抵抗も感じていませんでした。実際、この数年後に娘を産んだ時も産科医はオジサンでした。しかし、性病とかの病気を診てもらうなら、やっぱり女性医師じゃないと恥ずかしいな、と。

幸い、自宅と勤務先を結ぶJR山手線の中間に結構お年を召した女医さんのいる産婦人科を見つけることができました。先生に症状を説明した際に、"証拠物"としてサランラップで包んだオリモノシートを差し出したら、凄いビックリされました (;^_^A

それでもオリモノシートをちゃんと見てくれ、自覚症状の話とあわせると、どうやら「淋病」か「トリコモナス膣炎」という性病の可能性が強いとのこと。ただし、カンジダ膣炎などでも似たような症状ができるから、オリモノを採取して調べないと確定診断はつかないと説明されました。

内診台で横になり、スカートを捲し上げた状態で、スティックみたいな器具でオリモノを採取されましたが、この時、「やはり女医さんのいるクリニックを選んで正解だった!」と実感しましたね。女医さんが少なかった一昔前の女性は、不安な症状が出た時どうしたんだろう?と思います。恥ずかしくて医療機関の受診をためらった結果、症状が悪化してしまった人はかなりいたんじゃないでしょうか?

抗生剤

気になる検査結果は、やはり「トリコモナス膣炎」でした。先生曰く、「0.1ミリくらいの原虫(トリコモナス)が膣に寄生して、オリモノの異常やアソコの痒みを引き起こす性病」だそうで、トリコモナスは男性の膀胱や尿道にも寄生しているから、セックスでお互いに感染する可能性があるとのことでした。

ただし、頻度は稀なものの、温泉の椅子や不特定多数の人が利用するトイレの便座経由で感染する人もいるそうなので、私の感染源が何であるかはわかりませんでした。

治療はクリニックで膣洗浄を1回行い、その後は処方された「フラジール腟錠250mg」というお薬を10日間使用するように指示されました。膣内にフラジールを入れると「シュワシュワ…」と炭酸が弾けるような感触がして気持ち悪かったのですが、使用開始から3日目で症状がかなり改善して普通にお仕事ができるようになりました。

そして、10日分のお薬を全部使い切ってからクリニックを再度受診し、トリコモナスの原虫が消滅したかを確認するためにオリモノを採取しました。トリコモナスは確認されませんでしたが、膣内にわずかに残っていたトリコモナスが生理中に増殖するケースもしばしばあるので、念のために生理後に3度目の受診を行い、そこですべての治療が完了しました。

トリコモナス膣炎は治療が遅れると、最悪の場合、不妊の原因になることもあるとのちに知ったときは、「早目に治療を受けることができて良かった」と安堵したのを今でも覚えています。


Copyright (C) 2016 性病の素朴な疑問を解決! All Rights Reserved.